曲者はいつになっても曲者。彼らの前に現るる

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説明会も終わり、具体的な音楽祭の内容が決まってきた所で話し合いは終わった。何百人をなんなく纏めている稲原に頭が上がらない。 一条三条メンバーは夢咲高校にて解散となり、それぞれの帰路につき始める。 が 「おい、進藤よ。早川をどこに拉致する気だ」 清水が早川と進藤の背中を指差した。 その言葉に他のメンバーもなんだなんだと集まり始める。 「で、でで、でゅおの練習ででですよよ!」 早川は振り返って清水の発言に立ち向かう。奈神と水木が白々しい目で早川を見る。 「進藤。お前」 奈神が言う。 「馬鹿メガネ。勘違いするな、練習だ。いちいちお前らも場を盛り上げるな」 進藤はそう言うと1人歩き始める。早川はアワアワ言いながらも進藤の後ろにちょこりとついて行った。 「あぁあ。ありゃ早川の野郎。やられたな」 清水が顎に手を当てる。 「奈神よ。残念だな」 「やかましいわ」 奈神は清水の頭を叩いた。
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