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「「「「「誰だー!」」」」」
全員が硬直した。
「はぁあ~い」
なんだか古めのヤらしい返事をしては立ち上がる。今時の女子大生、と言った感じか。髪は茶色でフワフワとカールを巻いている。
スタスタ歩き始め、棚をゴソゴソ触っているが何か探しているのか。
「あれ。ないわね。ちょっと、ここにあった日誌しらない?」
女子大生は皆に不満そうに聞くと、桜井が手を上げた。
「はい!はい!チェスの盤がガタガタするから隙間に挟んでます!」
「あ~、そういやチェス盤の下敷きに丁度良かったなぁ」
桜井と千尋がアハハと笑っている。
……。
「いやいや、扱い悪い!ちょっと貸して貸して」
女子大生は泣きながら桜井からノートを受ける。そしてパラパラとページをめくり始めた。
「あった」
開いたページをバンと机に叩きつけた。
「御電話ありがとうございます。我が後輩達よ。そう、私が廃部前の部長、北条杏奈だ!」
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