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「ほら、あんた1人でメロディーこなさなきゃなんでしょ。しっかり吹け」
「へ、へい」
さっそく千尋が怒られる。楽曲はFMFで使う一条の曲、シングシングシングだ。
5人編成なのでアンサンブル状態だが、もちろんアンサンブルではなく指揮ありで行く。
メロディーラインもサックスのみが受け持つ場所もざらでは無く、さっきから千尋がボコボコにされているのだ。
「あんたね、スタッカートのやり方甘いんだって。その前に誘致に伸ばしてっからそうなんの。ほら、もっかい」
千尋は死亡寸前だ。見て取れる。
「(あいつがあんだけ言われんの珍しいな)」
剣山がボソッと言う。
「(ま、奴の本職だからだろうな。猿の奴も下手なわけないが、北条の足下にも及ばんわけだろう)」
進藤はそういうと2人で険しい顔をした。
「あ、そうそう。進藤、あんた裏打ち重すぎ」
グサッ
「あと剣山、あんたは肝心なとこペラペラなのよ」
グサッ
「あんたたちの見た目から滲み出るようだわ。んじゃ、もっかいBから」
ひでぇ、ひどすぎる(千尋談)
スッキリするわぁぁ!(経堂寺談)
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