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「おいほらスチューデント。まだ9時だから一時間ぐらい適当にしてていいぞ」
経堂寺がついに立ち上がり周りの備品を整理し始めた。
「うっしゃ!護、見に行こうぜ!」
「おう!」
千尋と剣山は経堂寺の指示に間髪入れず飛び出す。それに歩きながら進藤も出て行った。何気にしたいことには素直なようだ。
「あの、経堂寺さん。私は…」
「ん?」
北条がうるうるとした目で経堂寺を見ていた。
「また何故に」
「後輩に挨拶回りたいんですよ」
「後輩?こいつらじゃないのか?」
経堂寺は困った顔をしながら辺りを物色している桜井に目を向けた。何か壊しそうでおっかないがとりあえず会話中なのでスルーした。
「中学のですよ。これでも部長だったんですから」
「これでもって。これだからだろう?」
経堂寺はフフっと笑いながら椅子に腰をかける。
「いいぞー。やることないし」
「ありがとーざいます!」
北条はそういうとそそくさと控え室を出る。三条のメンバーも次々に出て行ったようだ。
「私も行くかなぁ。あの馬鹿顧問の所に」
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