理由のためだけの存在

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「進藤………楽器吹きたいんでしょ?」 経堂寺が嫌みったらしく言う 「でもこいつと吹奏楽は面倒だから嫌です。さすがに諦めます」 進藤が千尋を睨みながら職員室を出ようとする 千尋も進藤を睨みつける 「あぁあ………うちの学校のボーン。たしかYAMAHAの高いランクの奴全部あったのになぁ」 経堂寺がわざとらしくぼやく 進藤がたちどまり、猫の耳が生えたかのごとく離れながらも聞く 「あれを進藤が好きなのを好きなだけ吹けたのにねぇ………あわよくば他の金管楽器も」 進藤はすでに引き返してきていた 「わかりました。やります」 「猫め………」 千尋が進藤を睨む。また睨みあいに 「んじゃ、頑張ってねぇ………」 経堂寺が悪魔の笑顔を千尋たちに見せる 2人とも寒気がした 「あ………さらにちなみに…」 経堂寺が口をやらしく尖らせる 「期限過ぎたら…全部却下ね」 2人が仰天した
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