理由のためだけの存在

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「おいこら、行くぞ!進藤!」 昼休み。無理やり剣山を引っ張り出し進藤までもを引っ張り出そうとする千尋。もう呼び掛けに行くらしい。 進藤は今から昼食のパンを食べようとした所だ。 もちろん、千尋も剣山も食べておらず「あとで食うから」を理由に2人ともパンが入った袋を下げていた。 「お、俺の食事を邪魔する気か……」 進藤は声がプルプルと震えお怒り気味。千尋は全く気にしない。 「いいから。どうせメロンパンだろ」 「メロンパンは俺だろが!」 千尋のメロンパンに剣山が突っ込む。 「うっせぇな、俺もメロンパンだよ」 進藤が袋からメロンパンを取り出し見せる。 「は?なんでお前らメロンパンなんだよ」 千尋が袋からメロンパンを取り出す。 3人「お、俺達の共通点ここ……?」 そんな寂しい共通点に嘆きながらも千尋は無理矢理進藤を掴み、剣山ごと教室を出た。
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