ぐっだぐだ序曲

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次の日―― 千尋はいつものように電車に揺られる。電車酔いをする不思議な特性があったが、毎日毎日考え事尽くしで入学時からいつしか忘れていたみたいだ。 その私立高校、距離は駅2つ分なものの、毎日毎日登校を繰り返すと一週間であきる。 さらには誰とも馴染めない喋れない楽しくない、との3打撃が待ってる故に足も動くのを嫌がる。 千尋はそんな事を考えながら電車を降りる。通勤ラッシュに多少揉まれ脚がよろける。 「(なんか…小さいことでもいいから…幸福を)」 千尋が死にそうな顔になった時、メールの受信音がなる。 マナーにし忘れていたみたいだ。千尋のお気に入り、たなばたの主題部分だ。 「誰だよ朝から、コーンフロスティをお茶で食わすぞ」 千尋が携帯を開けると画面には『受信:雪』との文字。 千尋は一緒で 嬉しいような照れたような顔になる。まさに天使が頭に舞い降りた様子だ。 普通に怪しい。 ちなみにこの雪という人物―― 林雪【ハヤシユキ】 千尋と同い年で健太と同じで吹奏楽メンバー。テナーサックス担当。 千尋のパートナーであり、恋愛のパートナーでも一応ある。 中学の時は大して睦まじい仲ではなかったが、高校になってから ムカつくタイプのバカップルになった様子。 毎回のごとく千尋が馬鹿な故、林は手を焼いているみたいだ。 そんな林からのメール。 『やほー、おはよー。まだうちはクラブ始まってなくてさ、土曜日空いてる訳、でさ…』 まだ続きがあるが 千尋はここまで読むと 一秒で『もちOK』と打ち返した。
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