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「吹奏楽入らないか?」
「は、はぁ?」
結局3人は考える有余も無く、残りの備兵(千尋命名)である進藤を神川の元へと出向かせた。
神川は放課後する事がないのか、教室で友達とだべっている事を知っていた剣山はそれを2人に伝え行動させた始末この現状。2人は廊下から体を伏せ4組のドアの小窓から進藤を見守った。
「あんた剣山と居た人よね。ここ吹奏楽ないでしょ?」
「まだ無い。メンバーが集まれば楽器を貸してもらえる事ができる」
進藤は相変わらず冷たい言葉と目線。神川は友達を背にして少し警戒していた。
「……その前にさ、あんた学年トップクラスの成績の進藤よね?次いで1人者の」
進藤は眉を少し上げ歯を食いしばった。
「(帰りたい)」
「万年1人者の剣山と、林の彼氏の友達いない新井と。何があって一緒にいるわけ?あんた勧誘したの?」
神川は攻撃するように言葉を並べていく。進藤は降りかかる言葉に一切の挙動を見せない。
ただ、千尋と剣山は拳を握りしめイライラを2人で頑張って押し殺していた。
「俺が誘ったわけじゃないが、メンバーがいれば楽器を吹ける。俺も経験者だ。だから協力してる形。あと2人、あと2人入れば――」
「なんであたしなの?」
進藤の言葉を神川はもっともな質問で遮った。
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