ぐっだぐだ序曲

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千尋が失業者のような雰囲気を漂わせフラフラ歩く 誰かにぶつからないか心配 ガスッ 「あぅっ…」 「いてーな………」 ぶつかった そして千尋はぶつかった奴の顔を見る 「あれ…お前たしか」 「………」 千尋がぶつかった人物は千尋の話を無視して去る 「ちょ…無視かよ」 千尋が奴の前にまわる。さすがに奴も止まった 「お前…たしか、俺らの高校の吹奏楽について教えてくれた奴………だよな…?」 その人物はまさに それを聞いた人 健太、こいつが吹奏楽なら きっと…きっと 「………」 ガスッ 「無視ぃ!?」 千尋の肩をぶつかり奴は歩いてゆく 千尋がまた前を遮るが 奴は避けて進む そんな攻防が続き 結局教室まで遮り続けた 「はぁ…はぁ………ドアを封鎖した………どうだ…」 千尋が息を切らせている 「だからなんだ」 やっと喋った。この気を逃すまい…! 「吹奏楽…だったのか?」 その言葉に奴は 何かを思い出したように止まる 奴の目線が下に落ちる 「………邪魔だ、阿呆」 奴は千尋を押し、教室に入った 「な、なんなんだ…あいつ…」 千尋は振り向きながら立ち尽くした 「てか同じクラスなんだ…」 今気づく
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