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「うわぁぁ!楽器だ!楽器だぁ!」
千尋が棚に置かれている楽器達を見回しながらもサックスを探している。
進藤はトロンボーンを早速見つけたのか、いつも浮かべないような笑みで楽器を見ている。
「ま、まぁまぁあるじゃない」
と言いながら10本は裕にあるクラリネット達を見ていばっていた。
桜井は昔の先輩達が書いたクラブノートを散策するという不思議な行動に出だした。
「ちょ、先生!」
剣山がガッカリしたような声をあげる。
「なによ、うるさいわね。窓から突き落とわよ」
「先生がそんな事言っちゃだめだろ……それより、チューバって一本しかないんすか!?」
経堂寺は一瞬ポカンとするものの「あぁ、そうなのよ~」
と言いポンポンとチューバケースを叩く。
「選択肢ないんすか……」
剣山が苦そうな顔を浮かべたので経堂寺はそれに答えるようにケースを開けた。
中にはピカピカのチューバが入っている。使った形跡があまり無い。
「あたし知らないけどプロの選定品らしいよ」
剣山はチューバの予想以上の輝きと先生の言葉に御満悦の様子。
それを見た千尋、進藤、神川も楽器ケースを取り出し開け始めた。
「ねぇ。ここって三年前から無くなったの?」
すると桜井がふと皆に話しかけた。
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