夢への布石

4/13

433人が本棚に入れています
本棚に追加
/248ページ
「とりあえず……今日から練習よっ!」 神川が自信満々に『よていひょう』と平仮名でかかれた紙を手に持ちながら音楽室の黒板の前に立つ。 もちろん、その他4人は机を鞄に置きズラッと横一列に椅子に座る。 ただ、全員の顔色が優れない。 「な、なんか違う……」 千尋がボソッと呟く。残念なことに剣山、桜井、さらには進藤までが首を縦に振った。 「違うって……あんたら……」 神川の顔が引きつる。神川自体もそう感じていたのには間違いはない。 「人数が違うから。今までのノリとのギャップだろーよ」 剣山が神川に言う。神川は『わかってるわよ』と言わんばかりの顔を剣山に向けた。 「と、とりあえず!今日は先生から予定表を頂いたから!」 神川が予定表を黒板に叩きつける。 4人は『おお』と、口をあけ少し驚いた。 「で……」 神川が叩きつけた予定表を手にとり、折り畳まれたそのものを開き始める。
/248ページ

最初のコメントを投稿しよう!

433人が本棚に入れています
本棚に追加