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「痛いよ、じいちゃん~」
僕はじいちゃんに叩かれた背中を痛い表情を浮かべながら背中をさすっていた。
「手抜きはしませんぞ」
ギィと僕の顔を睨んでいた。僕のじいちゃんって本当に怖いよな。
そんな時、道場に誰かが入ってきた。
「お兄ちゃん~!」
満面な笑みを浮かべながらトコトコと音を立てながら走ってきたのは、僕の妹織田市。長い髪を2つに可愛いリボンでとめ、目はクリクリとした目で、まだ幼さがかなり溢れている。ちなみに僕の妹は、僕の一個下、14歳だ。
「お兄ちゃん~、剣術の鍛錬お疲れ様!」
僕に抱きつきながら言っていた。本当に可愛い妹だ。自慢と妹、世界で一番自慢できる妹である。
「ありがとう、市」
「うにゅん~……」
僕に抱きついている市の頭を撫でてあげると、気持ちいいのか市は可愛い声を出しながら、目を細めていた。
「市様もきたわけじゃ、朝ご飯にしますかな」
じいちゃんは、刀を鞘にしまい、道場を出ていった。
「僕達も行こうか」
「うん!」
僕は市の手を握りしめながら道場を後にした。
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