四月と言えばクラス替えだよね!

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掲示板の前では仲の良い友達と同じクラスになって抱き合うやつ、逆にクラスが離れて号泣するやつとか色々だ。 やっぱりみんなクラス替えに懸けてるんだなぁ、っと俺も早く見たいんだよ。 なんとか掲示板の前に出られた俺と咲月が一組から順に自分の名前を探そうとしたら、急に俺の首に男の腕が回された。 「よう宗吾、久しぶりだな。 お前のクラスは僕と同じ三組だぜ、今年もよろしくな」 「なっ!?」 まさかの一言に俺の精神は打ち砕かれてしまった。 俺が油の切れたブリキの人形のようなぎこちない動きで首を横に向けると、そこには爽やかな笑顔の男子生徒が肩を組んでいた。 男子生徒の名前は石田亮(いしだ りょう)俺の同級生で去年は同じクラスだった。 まぁ親友といっても差し障り無いと思いたい。 身長は平均で、俺より少し下程度、体格も太っているという訳ではない。 顔も整っていて黙って立っていれば美少年、しかし残念なことに中身はただの軍事オタクなんだ。 だから入学当初は先輩同級生問わず人気だったが、亮の中身のせいで全員実らなかった。 そんな設定はどうでもいい。 今コイツはサラっとあれを言いやがった。 故に制裁を与えなければならない。 「亮、ちょっと来い」 「どうした?七瀬ちゃんなら同じ三組だぞ?」 俺は亮の言葉には耳を貸さずただ人混みを抜けて、中庭に連れてきた。 そして… 「こ…の……ドアホー!」 「ぐほっ!」 俺の左ブローが亮の腹に直撃、ぐらりと揺れた亮の頭を鷲掴みにして持ち上げた。俗に言うアイアンクローだ。 「なんでお前は人がせっかく楽しみにしてたクラス替えを先にバラすんだ!」 「いだだだ!割れる割れる割れるー!」 「割れちまえ、こんな頭!」 更に握力を加えてトマトみたいに潰してしまおうか。 まぁそんな超人的なことが出来ない俺は、適当に折檻してその場を後にした。 残されたのは頭蓋を陥没させた元美少年の生徒だけだった。 やっぱり正義は勝つんだよ、ネタバレは悪だよな…うん。
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