四月と言えばクラス替えだよね!

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「俺の教室は…と、ここか」 俺は少し遅れて自分の教室に入った。 中では同じクラスになったやつ同士で色々話し合ったり、適当に自分の席を決めてた。 基本的にうちの高校は放任主義だからな…席とかは生徒が自由に決めるんだよな… どんな学校だよ…… などと嘆息しながら、俺もどこの席にするか考えてたんだけど、窓の近くの席から手招きされたのが見えた。 俺はそれを華麗に無視してやったらシャーペンが眉間目掛けて飛んできやがった! しかしそんなちゃちな攻撃程度に屈する俺ではない! 俺は自由を得るために勝たなくちゃいけないんだ! 完璧な動作で横に飛びのいた俺の顔を掠めたシャーペンが後ろの壁に突き刺さった。 フッ…勝った… 「あ…」 誰かが声を漏らしたのと俺の額にカッターが突き刺さったのは同時だった。 まさかシャーペンはカッターを当てるための布石だったのか! 「いってぇぇ!!」 なんか刺さった瞬間にゴリッて音聞こえたんですけど! それにデコから噴水みたいに血ぃ噴いてるし! そんな俺見てみんな爆笑かよ!?どんな冷たい連中なんだよ! 「だ、大丈夫ですか!?」 床でのたうちまわる俺を心配して駆け寄ってきてくれた女の子。それは哀れな子羊の前に突如舞い降りた女神。 名前は海原美夏(うなばら みか) セミロングの髪に小動物みたいな小さな顔、性格も小動物みたいにあわあわしている。 「大丈夫だから、海原」 「でもでも!血が出てますから!」 そう言って海原はポケットからハンカチを出して、血を拭ってくれる。 あぁ…優しさが傷口に滲みるように痛い!?なんか傷口に刺してる! 「あの海原!?めちゃくちゃ痛いんだけど!?」 「傷口を塞ぐために縫ってるんです!」 「何故に縫合!?てかこれくらいなら別に縫わなくても!」 「あぁ、動いちゃダメです!」 「針が刺さってるって!」 そんな風に海原と嬉しそうにじゃれあってる(と周りには見えたらしい)間中ずっと殺気を孕んだ冷たい視線が俺に向けられてたことはどうか俺の勘違いであって欲しい。
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