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“大嫌い”その単語が耳にキーンと響いた。
…分かったよ。
嫌いなんだね…。
大嫌いなんだね…!
あたしの目からは透明な雫が流れていた。
「泣いたって許さないよ!」
沙夜が言った。
「ねぇ、もう行こうよ!こんな奴に時間潰してもったいないじゃん!」
「そうだね!行こ行こ~!」
そう言って三人は去って言った。
ドア開ける前には、沙夜がこっちを向いて、ニヤっと笑って行った。
…もう、味方はいない…。
ずっと座り込んでいたあたしは制服の汚れをはたいた。
ふとフェンスの向こうを見ると、綺麗な夕焼けが見えた。
フェンスにもたれ掛かり、あたしは涙を隠すように仰いだ。
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