4.世界の顔

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その後は、和やかなトークが進んだ。 時間がかなりおしており、「マキ」のカンペが出されたのを見て、締めへと向かわせる。 『大変多忙なスケジュールの中、今夜はありがとうございました。みなさん、いかがでしたでしょうか。T・LOVEという一人の女性は、こんなに可愛いアイドルでありながらも、自分のことは二の次にして、世界の為に命を賭けています。なぜアイドルがそこまで?という思いもありますが、それが出来るのはラブさんしかいないのかも知れません。これからもお気を付けて、頑張って下さい。』 『はい。「可愛い」なんて照れちゃうわ。大丈夫!!私は「スーパーアイドル」だから。』 ラブの笑顔がアップされる中、エンディングソングが流れていった。 『お疲れさま~!』 ディレクターがラブの元へ飛んで来て、今夜のお詫びの言葉を並べ始めた。 この局の長~い廊下でも、並び切れなくなりそうな時、放送終了後からデスクに突っ伏していた山本がやって来た。 『ラブさん。本当にごめんなさい。私、実は…』 何かを言いかけた山本をラブは遮った。 『ううん。いいのいいの。話す機会が出来て、逆に助かったわ。ねっ!飲みに行こ!いいわよね?ねっ。』 ラブに笑顔で『ねっ!』と言われて、断れる人はまずいない。 もとより、断る隙を与えないとも言えるのだが…。 山本は引きずられる様にして、スタジオを後にした。
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