2.極秘フロア

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『ラブ、機体の分析データから、アイと協力して発進地を割り出したぜ。』 T2は、メカに長けており、数々の特殊機器や武器を生み出す他、情報処理や分析役を担っていた。 身長165センチ、派手な衣装に包まれた歌舞伎者である。 マシンの操縦はラブを凌ぐものがあり、また、体中の関節に埋め込まれた「パワーチップ」という筋力増強組織体により、強大なパワーを発揮できる。 『この機体の故郷は、今はなき第3銀河のサヴァージ星。この地球(ほし)の時間で言えば、ざっと2百年前に発射されたものだ。進路は、間違いなくここ(地球)にセットされているぜ。』 『アイ、サヴァージ星のデータを。』 メインモニターに映る女性(アイの擬似体)へ、ラブが話しかけた。 『サヴァージ星。かつて大銀河帝国の監視惑星としてあった無人の星。機密惑星につき、その全容は不明です。星間戦争で帝国が崩壊した折に、破壊されていますので、今回の出艇の記録を調べることはできません。』 『帝国崩壊・・・か。とにかく、T2とアイは、サヴァージ星の調査を続けて。ティーク、行方不明者のリストを送って。』 ラブが、自分の頭を指さして言う。 ラブの特殊能力のひとつ。 彼女の頭脳は、アイと繋がっている。 簡単に言えばテレパシー通信の様なものである。 何か、嫌な予感が、ラブの中で形を作り始めていた。 『ラブ、メイからの伝言です。』 (ラブ~、先に行ってるからね。遅れないでよ~。) アイを通して、ラブの意識にメイの留守電が入った。
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