空と糸

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あるところに少女がいた わけがあって 声を失った。 「・・・・」 少女には日課があった   捨てられていた猫に  俺に 会いに来ること 小さな その震える動物は  まるで自分のようで  放っておけなかったんだと思う 「・・・・・」 少女は声を出せない わけがあって失った 頭を 顎を 背中を  小さな手で撫でては 慣れない笑顔を作って 笑った  
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