[次に道草……]

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「響……、怒っているか?」  杏ちゃんはどこか遠くを眺めながら言った。 「すまぬ。言い過ぎたようだ。初対面なのに無礼なのは我であったな。反省する」 『気にしなくていいよ。杏ちゃんは、正しいことしか言ってないしね』  突然の謝罪に一呼吸おいて答えた。 「響、すまぬな。響の様に気楽に話せる者があんまりいなくてな、少しはしゃぎすぎた」  どうやら、素直な子みたいだな。  意味も無く杏ちゃんの頭をガシガシと撫でてみた。 「響、やめろ! まるで我が子供みたいではないか!」 『みたいじゃなくて、子供だろ?』
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