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「…っはぁっ」
息はとっくに上がっている。体中が酸素を欲しがっている。だがとにかく走らなければ。
見知らぬこの街には雨が降っていたが今は関係ない。なんとか逃げ切らなければ。
にかく逃げて、逃げなくてよくなったら今度は追いかけてやる。
どこまでも追い掛けて復讐する。後はどうなったっていい。
レンガ造りの家と家の間、狭い路地に入る。壁にもたれかかりそのままへたり込む。
(…っヤバイ体が重い…)
追いかけてくる連中の姿は今のところ見えないが自分のことを捜しているのは確実だ。
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