scene3

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彼は自分から、滅多に電話を掛けては、こない。 いつも私から掛けるのだ。しびれを切らして。 恋をすると、私はいつも、不安になる。 自分が相手より愛しすぎているか、ということではなく、相手が“私が彼を愛してるほどに、私を愛してくれているか”ということに。 関係はイーブン。 けれど恋する気持ちに、そんなことあり得ないことを、とうに経験から知っているというのに。
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