四←メイド服と変質者2←

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「さっき捕まったわよ  アンタが役立たずのうちに警察が助けてくれたわ。」 そっけなく言ったけど 実は分かっている 警察に連絡したのは夜人 警察が「あなたの家の方向と……」って言ってたし 私を探し始める前に連絡したんだろう そして、今の今まで休みも取らず ずっと走り続けて来たこと それはこの汗で一目瞭然だ 「……まったく。役立たずね」 「そっか、そうか………  ハァぁぁぁー……。良かったぁ」 私の厭味にはリアクションもなく 地面を体を投げ出した夜人 普段なら恥ずかしいからやめてほしいけど 今は真夜中、ましてや田舎の路地 誰も来ないから許してやろう 「良くないわよ。怖かったんだから」 「そりゃスマンな。  でも結果オーライじゃないか?」 「全然違うわね。」 助けてくれたのが夜人なら 結果オーライだったかもしれないけど 夜人は結局役立たず ただ路上で寝転がってる人だ
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