四←メイド服と変質者2←

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それから少し歩いて、今 夜人が、いよいよフラついてくる ほんとに大丈夫なのかしら? 肩くらいなら、貸してやってもいいけど 「大丈夫なの?」 「おー。大丈夫だぞ  とりあえず眠いだけだ」 意地っ張りなヤツ。 ほんとはめちゃくちゃ疲れてるクセに 「疲れたって言えば肩くらい貸してやるわよ」 「大丈夫だって  俺は一応、男の子なんだぞ」 「男の『子』かは置いといて  なんか死にそうに見えるんだけど」 私が立ち止まっても ゆっくり近づく事しかできない夜人 足を引きずりながら、きつそうについて来る でも、これは男の意地なんだろう 平気そうな顔をして、歩いている こうなると、何を言っても聞きそうにない 家まで、頑張って。 「このくらいなら死なないってば」 「それならいいんだけど」 私は、言えない事を ゆっくりな足取りに込めて また歩き始めた
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