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「いやこれは物の例えでな……
温泉に浸かって生き返るのと同じというか」
そして今度は真面目な顔で、言い訳を始めた。
そのくらい、わかってるわよ
人の、渾身のボケを受け流すなんて
やってくれる
「冗談よ。なに真面目に答えてんの?」
「あ、そうか。いや……ならいいんだが。」
そう言って、夜人は目を逸らす
何かが気まずいように
私を見ないようにしてるような
「何よ。どうしたのよ」
「なんでもない。」
人のなんでもないは
なんでもない訳がない
絶対、何かを隠してる
「どうしたのよ。言わないと殴るわよ」
「いや、そのなんていうか」
夜人の胸倉を掴んで揺らしてると
背後から、お母さんの声
「そんなに服がスケスケだと、純朴な男の子には直視できないわ。」
そんな事を言われ
自分の服を確認してみると
確かに、汗で湿った制服のシャツが透けている
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