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「うるさい。なにもしないわよ
……まさか、何かするつもりじゃないでしょうね」
「全然、全くそんなつもりはないがだな」
何を慌てるのやら、夜人は顔を真っ赤にしている
私の命令を守って目を瞑ったまま
器用に私から反対に遠ざかっていく
そんなに避けられたら
逆にこっちが恥ずかしくなるからやめてほしい。
「それなら、早くしなさい。
逢花ちゃんからアンタを借りてる以上、風邪なんか引かせられないんだから」
半分、自分に言い聞かせながら言うと
夜人は諦めたかのように、近寄ってくる
「どっちに行けばいいんだ?」
「10秒だけ目を開けていいって言ったでしょ」
「いや、開けたら殺されそうだし」
夜人は人をなんだと思ってるんだろうか
自分から言っといて殴ったりは……
と、ふと思い返せば
そんな事も無きにしもあらず。
いや、割とよくあるような
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