猫にまつわる話

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こんばんは。あぁ、時間が時間やし、おはようかいな?どっちでもえぇねんけどな。 何や、また喉がゼロゼロしとるん?発作かいな?しんどいなぁ、辛いやろなぁ…。起きんでもえぇから、そのまま聞いといてな。 あんな、ばぁばな、出掛けんといかんようになってしもたんや。せやから時間がないから、簡単に言うで?あんたの喘息、ばぁばに渡しぃや。持ってったるわ。 でもばぁばはまだ新米やからな、全部は持ってったげれへんねん。せやから半分、渡しぃや。 ばぁばな、神さんになる勉強してくるからな、ちゃんと神さんになったら残りの半分も持ってたる。しんどいけど、それまではあんたが半分を持っとってなぁ。ばぁばが貰いに来るまで、あんたはこっちに来たらあかんよ?ばぁばとの約束やでぇ? …あぁ、時間になってしもた、もぉ行かなあかんわ。ほんなら行って来るでな。神さんになる勉強、頑張るからなぁ♪またなぁ(゚ω゚)ノシ♪ …という夢を見ました。 当時の私は持病の喘息がひどくて、入院退院を繰り返してました。この夢も、入院中のベッドの上で見ました。 ばぁばは「さくら」という名前のばぁちゃん猫でした。私はさくらと呼ばずに、ずっとばぁばと呼んでいました。 ばぁばは優しい猫で、外で遊べない私の遊び相手をしてくれてました発作を起こしている時は部屋に入って来ず、部屋の外でジーッと座って待っててくれてました。 退院して帰宅した私に、父が 「さくらが死んだんだよ」 と教えてくれて、あの夜、ばぁばが最後のお別れを言いに来てくれたんだと悟り、大泣きしました。 その夢を見た以降も発作は起きたけど、前みたいに入院する程の事はなくなりました。ばぁばが逝ってから何年も経って、気がつくと、喘息そのものの症状が出なくなりました。 成長して体質が変わったのかも知れない。生活環境が変わったからかも知れない。でも私は、ばぁばが残りの半分を持ってってくれたんだと思っています。 ばぁば、神さんになる勉強、めちゃ頑張ってくれたんだろなぁ…。ありがとう♪
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