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「はあっ、疲れた…」
家路につくとヒノエはすぐにドサリとソファーに身を預けた。
「疲れたって…楽しんでたじゃない、ヒノエ君」
「ふふっ、まあね」
景時の指摘にクスリと悪戯っぽく笑う。
景時は苦笑して、冷蔵庫へと向かった。
「喉は渇いてない?何か飲む?」
「酒」
「駄目だよ~、ヒノエ君は飲み始めると止まらないんだから」
ケチ、とヒノエがぶつくさ言っているのが聞こえるが、いつもの事なので気にせず冷蔵庫を漁る。
カシスオレンジのジュース瓶があったので、それを取り出して二人分のグラスに注いでいく。
「今日はこれで我慢ね」
「なんだ…ジュースかよ」
「あ、馬鹿にしちゃ駄目だよ~?これ、地元から取り寄せた結構な値段の飲み物何だから~」
「けどジュースはジュースだろ」
「いいから黙って飲む!」
「はいはい…」
面倒くさそうにグラスを取ると、鮮やかな色をしたオレンジのジュースを一口飲む。
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