魔女の館

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騒がしかった教室がハッと静かになり、バタバタとそれぞれが席に戻る。 タイミングを見計らって日直が号令を掛ける。 「起立ー、礼ー。」 おはようございまーす。 「はい。おはよー。今日はみんなに話があります。まぁ、祐太のおかげで大体内容は分かってると思うが…。」 「転校生でしょ!?」興奮を押さえきれずに純が口を挟む。落ち着きのなさなら祐太に負けない男子だ。 「うん。まぁその転校生の話を…俺がさぁ、ババーンって発表しようと思ってたのにいいトコ祐太に先越されたよ…あーぁ…。」 「落ち込むなよ葛西先生!おとなげないぞ!」 「それを祐太が言うなよ。」と、里美が突っ込む。 「つか、先生いつから話聞いてたの?もしかして立ち聞きしてた?」 ムードメイカーが何名かいるおかげで五年三組はよくまとまったいいクラスだ。
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