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「…何しに、来たの、…」
己の言葉の歯切れの悪さに
失笑してしまう。
少しばかり五月蝿い
動悸のせいだろうか。
ならば、この動悸は
何なのだろうか。
問い掛けに無口な忍は相変わらず口を開かずに、俺様の髪を撫でた。
自然と目が細められる。
わざわざ、
小田原から俺様を殺しに来たのかな…
何故か殺気は消えて、
零れなくなった。
無口な忍との顔が、
自然と近づいていた。
距離が無くなれば
唇への確かな感触。
先程と同じだ。
接吻…。
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