水族館

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あれからしばらくして水族館に行くことになった。 遊ぼうって言ってきたのはあなたの方。 場所を決めたのはボクだったっけ? あなたと二人で会うのはその時が初めてだった。 水族館ではしゃぐあなたは普通の女の子だった。 あなたを見ているだけで楽しかった。 水族館を出ると突然の雨。近くの喫茶店で雨宿りした。 そこでの会話はあなたの子供の話。 楽しそうに子供の話をしているのを見て、母親なんだと思ったよ。 帰りの車 窓の外にはキレイな虹が架かっていた。 あなたはボクに 『トン トンして。』 と言って、そのまま寝てしまったね。 きっと、今日は朝早く起きて家のことを片付けて来たんだろう。 そんなことを考えながら帰りの車を走らせた。 着いても起きないあなた。 …疲れているんだろうな。 寝ているあなたの顔を見ながらそう思った。 予定の時間まで寝かしといてあげた。 しばらくして起きたあなたは寝ぼけながら 『今日はありがとう。』 って言って帰った。
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