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そう言い残して、電話は切られた。
「…っく……ひっく……うっ……」
勇夫はその場に泣き崩れた。拭っても拭っても、涙はどんどん溢れてくる。
「話は済みましたか?」
神崎は勇夫を見下ろしながら言った。
勇夫は顔を上げ、涙で濡れた顔で「はい」とだけ言い、携帯を神崎に返した。
神崎は携帯を受けとると、どこかに行ってしまった。
「ありがとう……ございました!」
勇夫は神崎の後ろ姿を見て立ち上がり、頭を下げた。
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