第三話~時間~

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第三話~時間~

  次の日、私は部屋で本を読んでいた。     あまり有名ではない人が書いている恋愛小説。   普通の男の子が、どこかの社長令嬢に恋をするという話。       コン コン───       「…はい」     「おはよう。調子はどう?」       入って来たのは私を診てくれている鈴木先生。 まだ若くて、凄く良い先生だと思う。   看護婦さん達にも、密かに人気があるらしい。       「別に…いつも通りです。」     「それはよかった。」       毎日毎日同じ質問。   それに対する私の答えも毎日同じ。     …いい加減飽きてきたよ。     ばれない様に、そっと溜め息を吐く。      
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