第23話

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要「さくら」 名前を呼び、さくらの頬にそっと触れると、さくらはビクッと体を強張らせた。 要「さくら。あのな、俺はさくらにこういう事を言わせたくて、誕生日を黙ってたわけじゃない」 さ「え…?」 俺はソファの背もたれに寄り掛かり、さくらを見る。 要「本当に、さくらに隣にいて欲しかっただけなんだ。プレゼントなんかいらない。そう思って黙ってた。そしたら…あんな素敵なプレゼントをくれた。俺はそれだけで嬉しいんだよ」 さ「でも」 要「サプライズパーティーは、プレゼントじゃ無かったのか?」 そう聞くと、さくらは首を横に振った。 さ「要に喜んで欲しくて…皆に協力して貰ってだけど。私なりに考えたプレゼントだよ」 要「プレゼントはもう貰ったから…だから無理するな」 俺はさくらの手を軽く握って、さくらからの2つ目のプレゼントを断った。 凄く… 本当に凄く凄く惜しいけど。  
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