2.FBI特別捜査官

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 指先に付着した血を一舐めして言うと男はまた、マスクをつけた人間を探し出し同じことをした。 「A型だ! よぉし、こいつが1人目……っと」  今度はそう言って、ポケットから小さな小さな針を1本手に取り、マスクをつけた人間に向けて思いっ切り投げた。  針はマスクをつけた人間に突き刺さった。  その途端マスクをつけた人間は“目が紫がかり”、男が来た洞窟へ歩いて行った。 「さ、とっとと残り5人集めるか」  その後も男は同じことを繰り返した。  そして6人目に針を投げた瞬間、ターゲットのマスクをつけた人間の手前を顎鬚を生やした男が横切った。 「ちっ。よけいな邪魔しやがって。裏で殺すしかねぇな」  針はターゲットを外れ、横切った顎鬚の男に刺さった。だがその男は洞窟に向って歩いていった。 「あれ? 運がいいな。あいつA型だったのか、しかも風邪ひきやすいタイプなんだな。まぁいい、俺も戻るか」  針を刺された6人と洞窟から出てきた男が洞窟に集結した。  6人は横1列に並び、その前に男2人があぐらで座った。  6人と2人の間には、唯一の光であるロウソクの火が風に揺れている。  先ほど2人のうちの洞窟に残った1人が、6人に口を開いた。 
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