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クロードの中心に建つ巨大な病院。
ルーフが病院に入り、1つの病室に向って歩く。
目的の病室が見えてくると、その病室の入口の前には2人の警備員が立っているのも見えた。
ルーフは1度、中の患者の親族のふりをして、中へ入るのを試みた。しかし、
「スイマセン、この部屋に私の弟がいるって受付で聞いたんですが……」
「名前は?」
「あぁ、えっと、ルーフです」
「違う、弟の名前だ」
「あぁっと……あの、それは……」
「ダメだ。帰れ!」
簡単に中へ入れてもらうことは出来ず、ルーフは悩んだ。
「どうしよう……
そうだ! この手があったじゃない!」
ルーフは一旦その部屋を離れ、つきあたりを曲がり、体全体に力を行き渡らせた。するとルーフの体は徐々に透明がかっていき、その内姿が半透明になった。
ルーフの血は4大精霊の風の精、シルフ。
シルフというのは、半透明の小さな体に羽が生えていて、人間が姿を確認するのは困難と言われている。
そう、ルーフは体全体をシルフに変えてしまったのだ。
そして体を変えたルーフは、もう1度病室の前に空中で止まった。
何分か待ち続けると、看護師が朝食を渡すために病室のドアを開けた。
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