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ここぞとばかりにルーフは病室に侵入した。
その病室の中には、あの時テレビに映った患者5名がいた。
ルーフは奥から1人1人に話しかけ、一緒に戦ってくれる心強い者を探した。
「(天狗かぁ……)
スイマセン……」
ルーフはまず天狗に話しかけた。
しかし天狗はルーフの姿が見えずに戸惑った。
「おっと、どこからかわしを呼ぶ声がする。どこだ! わしの力を必要と、この天狗様の力を必要とする者はぁ!」
ルーフはそれを見て、看護師が外に出るのを待った。
看護師が朝食を渡し終えると、病室を出て行った。
ルーフは看護師がいなくなるのを確認すると、体を人間の姿に戻した。すると、目の前にいた天狗は、急に現れたルーフに驚きを隠せない様子。
「おォォォ! 貴様何者じゃ! わしをどうするつもりぞよ!?」
「驚かしてごめんなさい、私もあなたたちの仲間よ。さっきの声は私、私はシルフなの。体を半透明に出来るの。
それで……突然なんだけど、私に協力してほしいんだよね。実は今ね……――」
ルーフは、今サン・ライズ・アイランドで起きていることや、リーフォンに聞いたことなどを全て説明した。だが天狗の反応は薄く、仲間にはなってくれなかった。
「わしの力を必要としているのはよぉくわかった。
イラスト⇒水麗月華様。
【ルーフ・マルシア・フェルナンデス】
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