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だがわしには帰る場所や家族がいる。すまないがわしの命は、無駄な事をしてなくす命ではない」
続いてルーフはコロボックルに事情を説明した。するとコロボックルは泣き出した。
「なんで?
なんで私がこんな姿になるのよ! やっと、やっとモデルの仕事につけたっていうのに!! 私なんかに何ができるっていうのよ!?
そんなことあんたたちで勝手にやってればいいでしょ!!
私なんてもう生きる意味ないのよ!!」
ルーフはそっとコロボックルから離れた。
次にルーフは、ベッドの下に隠れている獏に事情を話した。
「それで私たちはこうなったのね。それは興味深いわ。でも私にはなにもできないよ、こんな体で……逆に邪魔になるだけ……」
ルーフはしつこく頼むこともせずに、次の狛犬に事情を話した。
……………………
狛犬は眠りから覚めない、起こしても起こしても起きない。
ルーフは諦めて、次はベッドに座る青年に話しかけた。
するとその青年は、ルーフの元彼であるリトラ・ポポチャイだった。
少し気まづい空気にはなったが、ルーフは事情を説明した。だが、リトラはテレビに目を向け、黙ったまま。
ルーフはリトラの体に疑問を抱いた。
ほかの4人がB型にたいし、リトラの体には変化がない。
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