1.連続発砲事件

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 その小さな人間は、赤い尖がり帽をかぶり、木の靴を履いている。  しかもそいつは、自分はノムだと言い張る。  それを確認するかのように、リュウセイは3つの質問をあげた。 「わかった。じゃぁゴウの女性のタイプは?」 「アラフォー」 「じゃぁルーフの今日のパンツの色は?」 「赤」 「じゃぁ俺とゴウとノムの小さい頃の夢は?」 「マフィアのボス」 「ノムだ!! とりあえず車に乗れ! なんでそんな姿になったかしらねぇが、とにかくこんな姿で家に送るわけには行かねぇ。 一端俺のアパートに行くぞ!」 「わかった。頼む」  リュウセイは小さくなったノムを抱え、ワゴン車に乗って自宅へ向かった。  車内でノムはバックミラーを見て腰を抜かした。 「な、なんだよこれ……まるで4大精霊の土の精霊……“ノーム”じゃねぇか。 俺はいったいどうなるんだ? なぁリュウセイ……」 「なんだよノームって? お前じゃねぇか。ノム……ノーム……ノム……ほら、なんかの運命? ハハハ。まぁ気にスンナや!」 「……」 「おい! なに黙ってんだよノム」 「あ……」  ノムはバックミラーをそっと指さした。するとリュウセイはその指先のバックミラーをふと目に入れた。
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