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厨房に入り、学生の女の子と主婦らしき2人に挨拶をする。
5時を過ぎると主婦2人は帰り、店長と戸田さんと女の子と私の4人になった。
『普通だったら、5時からはバイト2人で営業だからね。西谷さんが研修の期間は特別だけど!』
バイト2人で営業…
話を聞くと、寿司の製造から掃除、販売、閉め作業まで、全ての作業を2人でしていくらしい。
だから時給高いんだ…
全てを投げ出したかった。
バイトが2人でそんなことするなんて、最上級のおままごとかと笑えてくる。
そこから10時までの5時間、みっちり仕事を教わった。
ユニフォームを着ているとなぜか気が引き締まり、思っていたよりも丁寧な話し方ができていた自分に驚いた。
4人で休憩室に戻り、着替えて帰る支度をする。
戸田さんの方にふと目をやると、主婦らしからぬミニスカートに着替えていた。
いや、高校の制服だ、間違いない。
高校の制服?????
半信半疑だか、ここは賭けで聞いてみた。
『戸田さんて、どこの高校なんですか?』
まさかコスプレではないだろうが、緊張が走る。
『うちら浦田女子の2年だよ、言ってなかったっけ?』
やはり、戸田まりなは私の1歳年上の女子高生だった。
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