turning point

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その後バス停の前で別れ、私は一時帰宅した。 面接後にもらった電話で言われた通り黒いパンツとスニーカーを無理矢理鞄に詰め込み、すぐさま家を出る。 電車に乗り、馴染みのない駅で下車をすると商店街に出た。 『竹町商店街…だっさい名前…』 私はオープニングスタッフとして働くので、その新商業施設のオープンまでの数週間は既存の店舗で研修をするらしい。 それがここ竹町商店街のど真ん中、【華寿司】竹町店。 駅の目の前につたや、まっくが目立ち… それ以外は今にも潰れそうな喫茶店や中華飯店、その中にやたら異臭を放つここ… 【華寿司】だ。 『いらっしゃーい!』 テイクアウト形式のこの店は、商品が並んだ冷ケースとレジが外に出ており、レジ横の扉を挟んで厨房があるようだ。 ガラス張りの窓から厨房が見える。 その中に女性スタッフ4名、板前姿の男性スタッフ1名を確認した。 肝心の女性スタッフは派手なピンクの着物風ユニフォームに身を包み、頭には若草色の三角巾風帽子を被っていた。 一言でいえば、 『ださい。』 もっと言うと… 『ださい、きもい、アリエナイ、泣きたい、辞めたい、いい加減にしろ。』 研修先のここは知り合いなんていない町だからいいけれど、あっちの店に行ってあの姿を見られたら、私の高校生活はさらに台無しになる。
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