第三章~目覚め×出会い~

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『だが、オメェがその子をつれて来てからそろそろ一時間だぜ? ただの気絶にしちゃあ長めじゃねぇか』 『長くは無いですよ、多分今は気絶からの延長で眠ってるんだと思います。目の下のクマがひどいし、かなり疲労してたんでしょ』 『警察だとか救急車だとかには連絡しなくてもいいのか?』 それなんですけど、とユウは深刻そうに答える。 『実はもう電話はしてみたんです。……でもダメでした、何故か警察や救急車や消防署だけ繋がらないんです。携帯も据え置きも使えなかったから、多分他の電話も。今頃警察内はパニックになってるんじゃないでしょうか』 おやっさんは驚く。 『そんなバカな、警察が自分で電話線を制限する訳ねぇし、ハッキングだって普通やそこらの技術じゃどうにもなんねぇだろ』 『多分――ハッキングじゃないと思う』
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