第3章 「戦争と平和の中で」

5/10
前へ
/21ページ
次へ
モハメドは、初めての飛行機に戸惑っていた。怖さで震えが止まらなかった。 そして、飛行機は飛び立ってしまった。 はじめて体験する重力や、空からの景色。 それは、怖さも一瞬で吹き飛ばす程のすばらしさだった。 やはり、モハメドはまだ子供だ。だから、新しい体験にワクワクしていた。 しかし、それもすぐに終わってしまった。 仲間の一人が客室乗務員に話しかけていた。 次の瞬間‼ 「全員しずかにしろ‼」 彼の手にはピストルが握り締められていた。 モハメドは状況が全くのみこめなかった。 そのうち、仲間全員がピストルをもち、飛行機は、ハイジャックされた。 しかしモハメドは、飛行機すらはじめてなので、ハイジャックという行為自体わからなかった。 ただ、周りの乗客の表情から、悪いことを仲間がしているのがわかった。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加