第3章 「戦争と平和の中で」

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アルカイダ。 それは、ウサマビンラディンを代表に、世界中で様々なテロを起こしているアフガンの武装集団である。 そのアルカイダの中に、15歳の少年、モハメド君がいた。 モハメド君の家庭は、父親が、地雷を誤って踏んでしまい彼が幼い頃に亡くなっていた。 その為、長男のモハメド君は一生懸命働き、家族を支えていた。 ある日の事。 3男のダリアは病気になってしまい、寝たきりの生活となっていた。薬代もかかり、今の収入ではやっていけなかった。 そんなとき、彼はアルカイダに誘われた。 アルカイダにはいれば、家族の生活が安定する、これが誘い文句で、モハメドは、家族の為にアルカイダにはいった。 人一倍、優しかったモハメドは、誰かを傷つけたり、叩いたり、もちろん殺したこともない。 しかし、生きていくためにかれはテロリストの道を選んだのだ。 この現実をあなたは理解できるだろうか。 モハメドの頭の中は、こうだ。 「僕は、家族皆が楽しく笑って生活できればそれでいい。テロリストってあまりよくわからないけど、それで家族が食べていけるなら、僕は頑張って働くよ。」 モハメドは、テロリストの事など、わかっていなかった。 仕事だと思っているだけだった。 そんなモハメドに声がかかった。
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