八尺様

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そんなことを聞いても、全然リアルに思えなかった。当然だよね。 そのうち、じいちゃんが一人の老婆を連れて戻ってきた。 「えらいことになったのう。今はこれを持ってなさい」 Kさんという老婆はそう言って、お札をくれた。 それから、じいちゃんと一緒に二階へ上がり、何やらやっていた。 ばあちゃんはそのまま一緒にいて、トイレに行くときも付いてきて、トイレのドアを完全に閉めさせてくれなかった。 ここにきてはじめて、「なんだかヤバイんじゃ…」と思うようになってきた。 しばらくして二階に上がらされ、一室に入れられた。 そこは窓が全部新聞紙で目張りされ、その上にお札が貼られており、四隅には盛塩が置かれていた。 また、木でできた箱状のものがあり(祭壇などと呼べるものではない)、その上に小さな仏像が乗っていた。 あと、どこから持ってきたのか「おまる」が二つも用意されていた。これで用を済ませろってことか・・・ 「もうすぐ日が暮れる。いいか、明日の朝までここから出てはいかん。俺もばあさんもな、お前を呼ぶこともなければ、お前に話しかけることもない。 そうだな、明日朝の七時になるまでは絶対ここから出るな。七時になったらお前から出ろ。家には連絡しておく」 と、じいちゃんが真顔で言うものだから、黙って頷く以外なかった。 「今言われたことは良く守りなさい。お札も肌身離さずな。何かおきたら仏様の前でお願いしなさい」 とKさんにも言われた。
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