馬桜の日常

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「っりやぁ!」 「おわっ!? こりゃ無いぞお前ら!」 しかし馬桜はそう言いつつも趙訝の槍を避け、高堅と対等に渡り合っていた。 「ゼェ、ゼェ…。」 「くっ、はぁ…はぁ…。」 既に三人が打ち合い始めて半刻(一時間)近くが立った。 高堅と趙訝は息使いが荒く、身体をいくつもの大粒の汗が流れ滴っている。 「どうした…もう限界か?」 強がって言う馬桜も、二人と同じくらいの汗が吹き出ていた。 「ま、まだまだ…。」 「私達は戦えますよ…。」 二人は武器を構え直すが、始めほどの力強さはなくやっと立っていられる状態のようだ。 「そうか…なら、そろそろ…終わらせてもらうぜ…。」 馬桜は額の汗を拭い大きく深呼吸する。 その途端、辺りは今までと違う気が漂い始める。 「(なんだ…この冷たく鋭い殺気は…)」 「(今までと全然違う…)」
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