馬桜の日常

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「そうですか…本当に俺らなんかでいいんですか?」 高堅は反問する。 「お前らじゃないといけないんだ。だから頼む。」 馬桜は二人に頭を下げる。 主従関係の厳しかったこの時代に、上の立場の者が下の者に頭を下げるなど恐れ多い事とされていた。 二人はまた驚き顔を見合わせる。 二人は頷き合うと、笑顔で馬桜へ答えた。 「分かりました。この俺、高 浪燥は馬桜様を主とし、この武をあなたのために振るいましょう。」 馬桜の前に高堅は跪く。 「私も、この命尽きるまであなたについて行きましょう。」 趙訝もまた全く同じ形に跪き、二人そろって臣下の礼を施した。 「あぁ! よろしく頼むぜ。高堅、趙訝!」 馬桜は二人の手を取り立ち上がらせ、肩を叩いた。 「「はっ!」」 彼らは思った… ――…たとえ他の者が金銀財宝を積み重ねようと、この方を裏切りはしない…―― と。
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