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カイが窓のほうへと目を移すとまだ外は真っ暗であった
「ごめんセシアさん、こんな夜遅くに起こしてしまって」
カイは自分を包み込んでいる人物に目を向けた
「そんなこといいのよ、それよりカイ、明日もやることがあるんだからちゃんと睡眠は取らないと」
「そう……だけど……最近寝るのが怖いんだ……寝ようとするとあの時の情景が鮮明に見えてしまって」
セシアはカイの身体が若干震えているのに気がついた
カイは一部の感情が欠落していた。喜びや楽しみ、残ったのは負の感情……怒りや悲しみだけだった
そんなカイを見て、セシアは涙がこぼれ落ちてきた
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