ただの猫

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「まだまだ話足りないんだかんね!!明日もここで待っててね!!」   そういって少年は帰っていった。みんなそうなんだ。1日だけは居てくれる。しかし。2日、3日となるとだれも来なくなる。だからあの少年もきっと。   次の日。   「でさでさ!!っておぃ!!聞けよ!!」   ……。昨日と同じ話だよ。お前はアホか。   少年は来てくれた。毎日毎日。いつしか少年の隣で少年の下らない冒険話を聞くのが当たり前になっていた。   こんな日が来るのを待っていたのかもしれない。   当たり前を「当たり前」と呼ぶ幸せが欲しかったのかもしれない…
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