守りたいもの

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あれは、救急車だ。 猫は自分の出せる力をふりしぼりジャンプして車内を見た。   …………!!少年!? 見間違えるはずがない。まぎれもなく少年だった。真っ赤な顔をして呼吸も苦しそうだった。   じゃぁこの数日は病気で………。あの日が、寝袋の日が原因だったのか。   真相を確かめもせずに、少年を疑った自分に腹がたった。そして猫は……。         まわりの景色が飛んで見える。自分はまだこんなスピードで走れたのか。 …いや。自分の体は自分が良く解っている。もはや猶予はない。猫は知っていた。   自分の隣にいる死を
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