君が僕にくれたもの

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君が僕にくれたもの

猫はどれだけ走ったのだろう。もう足は動かない。立つ気力もない。そのはずだ。そのはずなのに……。   どうして。どうして立てるんだ。自分でも不思議だ。誰かの為に、誰かの為に、猫は歩き続けていた。           そんなとき少年は夢を見ていた。現実の世界ではうなされているはずだ。なのになぜ夢を??   いや、夢じゃない。これが生と死の境界線。きっとこの夢が覚めるとき。少年の命の炎は消える……。   少年は一歩一歩。死ヘと近付いていく。あと一歩それて楽になる。そのときだった。   「待って!!」   誰かの声が……
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